コーディネーショントレーニングは成長期に必要で重要なトレーニングとされています。幼少期には必ず行った方が良いと言われている程大切なトレーニングです。
特に、欧州では、このコーディネーショントレーニングを経験したトップアスリートが大勢います。
では、なぜコーディネーショントレーニングは必要なのでしょうか。
コーディネーショントレーニングを経験した子と経験していない子ではどのような差が出てくるのでしょうか。ここではコーディネーショントレーニングを経験させた方が良い理由について紹介していきます。
計算をどう覚えたか
皆さん算数で習う計算はどうやって習いましたか?普通は足し算から順番に覚えていくのが一般的です。学校の授業ではまず足し算から覚え、次は引き算を覚えるという順序が基本的な流れになっています。多くの人はその手順、順序通りに計算を覚えていったと思います。
コーディネーショントレーニングも計算を覚える思考と同様となります。
スポーツや運動をする前に基本的な動作を身体に覚えさせておかないと、俊敏な動きや激しい動きに身体が付いていかず反応する事ができません。
計算を覚えるのに一般的な順番があるように、体を動かす事にも大切な順番が存在します。
コーディネーショントレーニングを行う事で身体機能全体の調整力を養う事ができます。スポーツなどの運動の動作には柔軟性、筋力、持久力、スピード、バランスなどあらゆる要素が混じっています。
このあらゆる要素をスムーズに行えるように調整するためにまずはコーディネーショントレーニングを経験する必要があるのです。
人間の基本的な動きとスポーツには大きな差がある
人間の日常生活などの基本的な動きと、スポーツなどの専門的な運動の動きには大きな違いがあります。
人間の基本的な動きは足し算、スポーツは割り算とされています。
そのため基本的な動き(足し算)が出来ていないのに、スポーツなどの複雑な動き(割り算)をしてしまうと身体に大きな負担をかけてしまいます。まずは動きの基本動作を覚えないとスポーツなどの俊敏な動きや反射神経などが養えておらず、しっかりとした動作で動く事ができません。
コーディネーショントレーニングの重要性
基本的な動作を覚えるためにもコーディネーショントレーニングを行うのは重要な事になります。
いきなりサッカーや野球を代表とする専門的なスポーツを習わせる行為は身体を動かす経験の少ない子どもににとって、身体にかかる負担が大きすぎます。
幼少期の運動経験はその後の運動能力に大きな影響を与え、運動能力に大きな差を生み出します。子供にスポーツを経験させた時に上手に動けないと運動神経が悪いと思いがちです。
しかし、実は身体を動かすという経験不足から運動に必要な基本的な動作ができていないだけと言う事はよくありがちな事になります。スポーツや運動に必要とされている身体を動かす能力は、新しい動きを覚えるのに重要な働きを担います。
運動発達基盤の大切さ
幼少期から青年、大人になるまでの運動発達の基盤を作り上げるという重要な意味を持っている。
コーデネーショントレーニングで様々な動きを経験し、動ける身体を作ってから、特定のスポーツを経験せましょう。
子供はおおよそ120㎝に成長するまでに成人している大人の約8割程の神経系の機能が発達すると言われています。この120㎝を迎えるまでという時期はタイミングを合わせるために動く力や加減のコントロールなど動きを調整する能力が非常に伸びやすい時期です。
小さい頃に運動をするために必要な動きを身に付けると、反射神経などが良くなるため怪我の防止や事故防止にも繋がっていきます。さらには、健康的になることはもちろん良く身体を動かすと言う生活習慣の基盤が大人になってからの生活習慣病の抑制に繋がってくる大切な事とも言われています。
多くの子供は色々なことをやってみたいと思う気持ちを持っています。そう思う気持ちを生かしていきながら、楽しく身体を動かす事で、脳と体を動かす筋肉を繋ぐ神経関連のネットワークを適切に構築させる事が大切になります。
おおよそ6歳ころまでに神経機能が発達するので、いかに6歳までに運動習慣を身に付けるかが将来大人になってからの身体作りに重要な関わりとなってきます。
運動、スポーツは身体に良い影響を与える事が多いので、経験させたいと思う人は多くいます。しかし、いきなり専門的なスポーツを経験させてしまうと身体に悪影響を与えがちになってしまいます。
スポーツを経験させたいと思ったらまずはコーデネーショントレーニングを行う必要があります。
まとめ
ここではコーデネーショントレーニングの必要性について紹介させて頂きました。
計算を覚える時にまずは足し算からという様に、スポーツを始める前はまずはコーデネーショントレーニングからというのが基本的な流れになります。
人間の基本的な動きとスポーツの動きは大きく異なります。そのため、まずは基本的な動きが出来るようになってからスポーツを経験せることが望ましいです。いきなり専門的なスポーツを経験させてしまうと身体に与える悪影響が大きくなってしまいます。
まずはコーデネーショントレーニングを経験することで基本的な動作を身につけましょう。
運動神経がアップするだけではなく、怪我防止や事故防止にも繋がっていきます。さらに健康面にも良い影響を与え、生活習慣病の抑制に繋がっていきます。